経理みたいな間接部門でまったり働きたい、という話をよく聞きます。確かに、経理には厳しいノルマはありませんので、気持ちはよくわかります。ただ、
大企業の経理に未経験でいきなり中途採用されることはない
あたりまえの話ですが、未経験で入れるほど、大企業の経理職は甘くありません。あなたがもし銀行員で、中途採用の募集を掛けている会社が、資金調達を強化したいような場合であれば話は別ですが、そんなケースは稀です。このため、最終的に大企業を狙うにしろ、中小企業を狙うにしろ、何を武器に、切り込んでいくかという戦略を練る必要があります。
経理の実務経験を積むためのキャリアプランは、主に２種類
未経験者が実務を積むための入口は、かなり絞られていて、狭き門です。以下の２通りが考えられます。
- 税理士事務所に入り、実務経験を積む
- メーカーの孫会社あたりの規模感の管理部門に潜り込み、実務経験を積む
簿記１級まで取って、うつ病を発症し、社内で異動希望を出す。あるいは、FPを取って会社を立ち上げてから、会社をパートナーに譲り、どこか小さい会社に経理として入るというような方法もあるかもしれませんが、まあ、非現実的です。
経理の実務経験を得るには、最低限の資格が必要
未経験というのは、つまり、これから経理の実務経験を積ませていただこうとしているわけです。当たり前ですが、会社はボランティアではないので、何の取柄もない人を採用することは、絶対にありません。簿記の２級も取っていない人を採用するのは、よほど英語がペラペラとかでない限り、難易度が高いと言い切れます。
人を採用するというのは、経営者の目線からすると、数千万円から数億円のお金を注ぎ込む設備投資と同じなんです。例えば、あなたがもし採用担当者だとして、資格も経験もないけれども大丈夫ですと言い張る候補者を採用する決裁書を書けるでしょうか。簿記２級まで取っておくというのは最低限の礼儀みたいなものです。その手間を惜しむのは、ちょっと自信過剰過ぎます。
簿記２級で経理に未経験で転職できるのは事務員だけ
しかし、残念ながら、簿記２級を持っていることが理由で経理の中途採用に受かることができるのは、若い事務員の補充の場合くらいです。もちろん、ちゃんと採用されることもありますが、それの場合は、簿記２級以外のところが評価されています。
だって、簿記２級は、真面目に頑張れば２ヶ月くらいで受かる資格です。経理職は全社員の１～４％くらいしかいないわけですから、２ヵ月程度の勉強でみんな経理職になれるなら、世の中経理職だらけになってしまいます。
未経験で経理への転職を狙うなら、簿記２級プラスワンが必要
ここまではどのサイトにも書いてあるような話ですが、ここから先は経理業界ナビが自信を持って皆さまにお伝えできる内容です。
長くなるので次のエントリーに続きます。
