経理業界には、明確に、転職回数と年齢の上限がある
特に大企業を中心にですが、転職は2回(経験社数3社)まで、年齢は35歳まで。35歳以上であれば、マネジメント経験か、海外駐在経験がないと採用しない、という採用慣行があります。「ただし、会計士や税理士資格保有者であれば40歳までOK」とか、そういう例外もあまりありません。この理由なぜだかわかりますか?
特に大企業を中心にですが、転職は2回(経験社数3社)まで、年齢は35歳まで。35歳以上であれば、マネジメント経験か、海外駐在経験がないと採用しない、という採用慣行があります。「ただし、会計士や税理士資格保有者であれば40歳までOK」とか、そういう例外もあまりありません。この理由なぜだかわかりますか?
経理の転職回数制限は、通常、「転職経験は2回まで/経験会社数は3社まで」という形での上限設定が一般的です。(外資系の一部を除きます。)
この、転職回数制限の壁は、どんな職務経験をも打ち砕く高い壁となりますので、計画的に戦略を練る必要があります。これから経理職に新規参入する方も、既に経理職として働いていて転職を考えている人も、この点をまずは認識しておいてください。
そのうえで、どの階層であれば、回数制限や年齢制限が少ないかについて今回は考えたいと思います。
以前のエントリで、経理職内にカースト(階層)があることについて説明しました。現在経理職で働いている方は、自分がいる職場、または、自分のやっている仕事がどの階層なのかは概ね理解できたかと思います。
さて、これら経理職に存在する階層については、以下の特徴があります。自分の給与・出世に関わる大事な部分ですので、よく理解しておきましょう。
経理は専門職だから潰しが効く、と世間では良く言われています。
たしかに、それは事実の一面ではあるのですが、未経験で経理職への転職を考える人、経理職で他社への転職を考える人、いずれの人にもよく覚えておいていただきたいことがあります。それは、
以下のような内容について、情報交換していきたいと考えています。
今まで何社かで経理を経験してきて、自分もそれなりの立場について、経理で採用したい人/偉くなる人ってこんなタイプの人だよね、という共通項がある程度見えてきました。伸びる人はどの会社でも伸び、好きなところに転職していきます。ただ、どうすればそう慣れるかを教えてくれる人は、あまりいないようです。
何社かの経理を見てくるなかで、同じ経理配属でも、会社によって、3年間で取り返しのつかないくらいの実力に差がついてしまうということもわかってきました。 ヤバい会社は、もう、本当に、将来性をドブに捨てるに等しいくらいの単純作業を1年中させたりします。語弊を恐れず言えば、そこにあるのは現代の奴隷制です。
もちろん、こういう単純仕事から身に付く能力もあります。我慢強さとか、注意深さとか。そういう仕事を通じて学んだことがあることは否定しないのですが、今はそういう丁稚奉公を5年も10年もさせて良い時代ではありません。このサイトを見て、一刻も早くそういうつまらない会社から逃げ出して欲しいと、心から願っています。
そして、人間としての尊厳が損なわれるような仕事を延々とさせる会社には、募集を掛けてもが誰も入ってきてくれなくなるようにすることで、外圧によりブラック経理職がない世の中を目指したいと考えています。
この業界、正直、誰でも出来るような仕事も多々あります。そのくせ「中途採用は経験者に限るよね」というような実務経験者信仰があったりします。いくら資格を持っていても、実務経験3年の無資格者の方が優先されるようなこともあります。結果、経理職でしか働いたことがない人が大変多い業界になっていて、考え方が非常に硬直化しています。
会社のビジネスは日々変化していて、企画開発や営業の人たちは、常に新しいアイデアや顧客との接触の機会を探しています。製造の人たちは、他社との競争のなかで、もっと良いものがもっと安く作れないかと日々検討をしています。
しかし、残念ながら、経理職には、これらと同じレベルでの外圧がかかることがないため、自発的に変革を続ける経理というのは、極めて少数派です。
もっと他業界の人でも簡単に参できるようになれば、経理の常識が少しづつ変わっていき、より時勢にあった、役に立つ経理業界に変わっていくことができるのではないかと期待しています。
管理人の白賀です。管理人のプロフィールはこちら。
初めまして。管理人の白賀です。まずは自己紹介から。
年齢:一応30代です。
学歴:私大の経済学部を5年間かけて卒業。留学ではなく、単位不足です。
職歴:経理職で転職を繰り返し、現在は、非上場のスタートアップ企業の非常勤CFOをしながら、某社でファイナンス的なことをしています。東証一部上場企業で経理(とラッキーなことに財務も。有難うございます)経験がありつつ、中小企業の経理の現場を知りながら、採用する側の立場でBizreachとかリクナビNEXTを使ったことがある人は少ないんじゃないかと思います。開示関係は金商法関係(EDINET/TDNet)から会社法関係、SR、IR対応まで。税務は1000人くらいの社員がいる会社で提出する申告書は大抵作ったことがあります(償却資産税は飯田橋のP社のシステムが作成)。その他経理実務としては、単体決算、親会社側の連結決算(オレンジ色のソフト)、固定資産、資金関係、債権関係も多少やりました。それなりにいろいろ触らせてもらっていてANSERとかValuxとか資金系な仕組みから、QuickとかSPEEDAとか財務っぽい仕組み、SAPなどの会計(というかERP)から税務、連結決算、EDINETやTDNetまで触ったことがあります。
資格:もともと安定した大きな会社で購買の仕事をしたかった(接待されたかったからね)ので、資格に興味はありませんでした。仕事をしながら日商簿記1級と、全経のいくつかの資格を取りました。また、 仕事をしながら会計士試験を何度か受けて敗退しました。税理士試験は税法科目をいくつか受けましたが、落ちました。その他、あまり関係ないですが、基本情報技術者の試験に受かっています。JavaとかCで受けておけばもう少し人生の幅が広がったのにと、悔いが残ります。
語学:TOEIC800点強で、会計や税務の会議であれば対応可能ですが、相手がインド人だとホワイトボードが必須です。最初の10分くらいが聞き取れないことがあります。社会人1年目くらにUSエデュケーションネットワーク(現・アビタス)でUSCPAの勉強をしていたので、英文会計は大体わかります。
年収:2000万円を大きく超えたり超えなかったり。今のところ勝■和代のペースを維持しています。最近経理屋としての報酬総額が2億円を超えました。
最近読んだ本:Paul RobertsのThe Impulse Societyという本を読みました。「衝動」に支配される世界、というタイトルで日本語版も出ています。転職市場における自らの価値を考えるうえでも、非常に示唆に富んだ本です。